取材記事

「人と農業は似ている」と語る牛飼勇太が空き家問題に立ち向かう理由

今回の取材記事は一般社団法人Vコニュニティの代表理事「小さなコミュニティから地域をゲンキに」をコンセプトに山や田舎で農業とコミュニティ・デザインをしている牛飼勇太さんに「農業×コミュニティ」についてお話を伺いました。

空きスペースをを活用しながら、農業の人手不足を解決するプロジェクト「援農キャラバン」の今後の展望にも注目です。

牛飼さんは何をされている方なのですか?

牛飼さん

「シェア」することで社会や地域にある課題を解決をしていこうという活動しています。空き家の問題、農家の人手不足といった問題も「シェア」(援農)することで解決できると考えているからです。

これからの時代は人口が確実に減ります。すると、空き家もたくさんが出てきます。その空き家を低予算でリフォーム(費用に関しては農家さんと協議して決める)し、住み込みで働けるようにすることで人手不足に喘ぐ農業を支援できます。

参加者の学びとしては自然の多い田舎の不便さの中から、助け合い、支え合うことでコミュニティができます。便利になれば(対面の)コミュニケーションが減るため、良質なコミュニケーションを作ることは難しい。だけれど、田舎の方がそれは作りやすい。

社会課題としての人手不足や空き家問題と人が支え合うコミュニティを作りやすい田舎の環境がマッチしたプロジェクトだと考えています。

そのためにも私はコミュニティの作り方を学んでいます。

かつて日本にあった「援農」を始めたきっかけは何ですか?

もともとの始まりは六甲山にシェアハウス【Viaggio】を作ったことがきっかけです。大工仕事などを始めると仲間が集まってきてくれました。物件は購入しているので、途中で投げ出せなかったのです(笑)

後から沢山考えました。

コミュニティのでき方が都会と違うなと感じたり、空きスペースやコミュニティ、人手不足といった問題で悩んでいる人は多いだろうなと。人が集まるつれて、空き家の相談が舞い込んだり、農家さんからの相談もありました。

ここから援農のベースとなる活動が始まります。

みかん農園

2014年12月にクラウドファンディングで「若者が各地を回り農家の手伝いをするための移動車を購入したい!」というプロジェクトを立ち上げて見事130万円に近い資金調達、おめでとうございます。心に残っているエピソードを教えてください。

本気でやると伝わることが大切。自分でやれることはやっているのかどうか。私の場合は京都と和歌山で援農をさせて頂いた実績がありましたが、すでに動いていることが大切だと思います。
さらに活動を発展させるために、お金が必要なのです。

ただ、お金が集まる・集まらないに関わらず、集まらなくてもやるぞ!という気持ちでいました。すると、「一緒に喜べるなら支援する!」という感じで支援者が増えてきました。
「いずれにしてもやる」というスタンスが良かったのかもしれません。

クラウドファンディングとは、人と人のつながりを大事にしていることが試されるメディアです。実際に支援してくれた人の8割はもともとの繋がりです。

クラウドファンディングは常日頃から始まっているのです。人にお願いすることはとても大変です。過去を振り返りながらお願いするのですから。なので、達成した後の方が大変で、なんとしてもやり遂げる必要がありますね。

1つ1つメッセージに対して、丁寧に返信することも重要です。最後の3日間はずっと返信していました。目標金額は残り15分で達成しました。それはすごい追い込みで、残り3日で4,50万円くらい足りていなかったです。最後の追い込みに加勢してくれた人が沢山いたおかげです。多くの人から少しずつ集めるのが理想的ですね。

※牛飼さんが挑戦したクラウドファンディングの詳細はこちらから!

軽トラの前で

クラウドファンディングに成功した今、ずばり、2015年度の援農先は決定していますか?

4月は神戸市西区の農家さんのところで「半農半X Lab.」という試みを予定しており、5月以降はまだ未定です。援農先を決めるにはまずは、寝泊まりができるスペースをどう確保するかどうか。借り入れる施設はあるけど費用が高いといったケースもあります。

農家さんや地域団体と一緒に色々と考えて条件をクリアできたら土実施します。あとは、農家さん達の人柄も大切です。援農者をただの労働者として扱うのではなく、援農者が地域、農家、作物のファンになったら成功です。

援農キャラバンが抱える問題(課題)と可能性についてお話いただけますか?

課題は、援農者を集めることに毎回緊張感があります。コミュニティは人の関わり合いから成り立っているので、どのようなコミュニティになるかは開けてみないと分からないところもあります。

いまのところは幸いにもいい人達に恵まれていると思います。全国的に同じような課題があり農家さんからのニーズはおそらくたくさんあります。

これからの展望は、「援農」が楽しく意義のある活動だとPRすることがテーマで、「援農キャラバン」が「援農」のシンボルになって「援農者」が増えるような取り組みにしたいです。なので、クラウドファンディングで購入した車もアーティストによるペイントをして、目立つ広告塔にしたいと思っています。

それが話題になっていいニュースとなって広がればいいなぁと考えています。

この仕組みを真似て各地に同じようなキャラバンが生まれたら嬉しいですね。農家さんと繋ぐ仕組みがたくさんあればいいと思います。

あとは私たちが援農をさせて頂いた作物の販売も行っています。市場や農協頼みだけではなく、自分たちで販路を作ることが農家さんの課題でもありますので、少しでもお手伝いできたらと考えています。

消費者もどうせ買うなら農家さんの応援になっている方が嬉しいかもしれません。今後も「援農キャラバン」として少しずつ販売力を上げていきたいと考えています。

休憩の様子

最後に、牛飼さんにとって「農業」とは何でしょうか?

農業は、人間が自然に触れることのできる一番身近なモノだと思います。畑をしながら田舎で暮らしてみることで「食」や「暮らし」を見つめ直すことができます。どこで、どんな人が、どのように作ったのかを知って食べることも大切ですよね。

農業はなくてはならないものですが、課題がたくさんあるということは、それぞれが残すために何ができるかを考えなくてはならないと思います。

自然に触れることができる農業体験は大切です。コミュニティ作りと土作りは似ているところがあります。それぞれの個性が伸びるようなコミュニティ(土)を作っていきたいですね。

お茶畑をバックに撮影

告知!援農キャラバンのマネージャーを募集しています!

「農家さんを応援したい!」という熱い想いを持った方を募集します!

この記事を読んで、是非活動に興味が湧いたという方はこちらの記事をお読みの上、牛飼さんへメッセージ送ってください。

その他、牛飼さんの活動はこちらから。

●「六甲山Viaggio」https://www.facebook.com/Viaggio.mt6
●農家支援プロジェクト「援農キャラバン」https://www.facebook.com/enno.caravan
●心斎橋のレンタルスペース「FreeSpaceバーカン」https://m.facebook.com/FS.barcan

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