取材記事

「もっとミツバチを身近なものにしていきたい」 梅田で養蜂活動を始めた小丸和弘の話

今回の取材記事は、「NPO法人梅田ミツバチプロジェクト」代表の小丸和弘さんに「養蜂」や「ミツバチの世界における重要性」についてお話を伺いました。

ミツバチが全滅したら6割の作物がなくなり、4年後に人類が絶滅すると言われています。

そんなミツバチ、意外とスポットライトが当てられていません。

そんなミツバチの養蜂活動を実際に行っている小丸さんの想いや考え方等をぜひご覧ください。

みつばちプロジェクト

簡単に自己紹介をお願いします。

NPO法人梅田ミツバチプロジェクト代表小丸です。

本業としては主に飲食店に向けてインテリアデザイナーをしていて、そこの会社でも代表をしています。

NPO法人梅田ミツバチプロジェクトではどのような活動を行っていますか?

都心部でミツバチを飼うことで現代の環境に何かを問いかけてます。

「ミツバチがいることによって環境にどのような変化をもたらしているのか」という実験と、生態系のサイクルからの「おもしろい、かっこいい、素晴らしい」を追求しています。

この活動を行おうと思ったきっかけは何ですか?

都市養蜂自体は梅田でなく、ヨーロッパ(パリ、ロンドン等)が発祥です。

なぜ都市養蜂が生まれたかというと、農薬、農業の生産性に問題があり、20年前くらいから
「農園地帯、畑の近くでミツバチを育てるのが困難になっている。」
という話が出ています。

またその原因が、「農薬」であると考え、「農薬にまみれていない場所(家庭菜園等も少ない場所)=都会」ということで、「都会でミツバチを飼うとどうなるのか。」と思い、都市養蜂を開始するに至りました。

その都市養蜂を参考に日本では銀座で初めて行われてました。

雑誌に載ってて「これはおもしろそう」だと思い、すぐアポをとって意気投合、大阪でもやることとなりました。

そして、大阪は大阪のやり方で進んでいきました。(2010年9月に着手開始。)

梅田でやった理由は、インパクトが強いからです。
(やるとしたら、大阪の真ん中、梅田かミナミでやりたかった。)

そして、場所に困っているときに農業関連に携わっているヤンマーが興味を持ってくれ、ヤンマービルの屋上を貸してもらい、初めは屋上で3箱からのスタートでした。(2011年3月)

【実際の現場にて】

実際に現場ではどのようなことを行っているのですか?

現在(冬)はオフシーズンで基本的には見守っているといった感じです。

「巣箱の中がどういった状態であるのか」を週1程度で確認しています。

実際にどんなことを確認しているかというと、簡単なところでは女王蜂の様子、蜂の数、花粉やはちみつの状態等です。

ミツバチは燻煙器というもので煙をかけていくと大人しくなるため、それを使いながら検査をしていきます。(これは山火事への警戒心でこのような習性が身に付いたらしいです)

現場を見てわかるように、基本的にミツバチは素手で扱っても問題はありません。

他の蜂のように1回刺されたら死ぬってことがないですし、ミツバチは卵管が発達していて一度刺したら内臓が飛び出て死んでしまうため、よっぽどのこと(コロニーを守る等)がない限り、人を刺すことはないからです。

なぜ、冬はミツバチの母体数が減ってしまうのですか?

ミツバチは基本的に寿命が50日です。

1日100匹亡くなるとして110匹新たに卵を産んで亡くなるなら母体は増えるが、50匹だと減ることになります。

寒い時期はなかなか卵を産めずに寿命が来て死んでしまうことが多いため、物理的にどんどんミツバチの数が減少していきます。

その他にも、凍死で亡くなってしまうケースもあります。

ですので、寒い時期はできるだけ1匹1匹が固まって温度を38度に保ち、暖かくなるまで女王蜂を守るのです。

都会(梅田)は花の数が少ないと思うのですが、そちらは大丈夫なのでしょうか?

確かに大阪は花の数が少ないです。

東京よりも圧倒的に少ないですね(東京の10分の1に達するか否かくらい)

現在は養蜂しているのが8群と少ないために成り立っています。

補足を加えると4~5月は桜や梅など、一気に花が咲くのでとてもよい時期ですが、8月になるとビタッと花がなくなってしまい、勢いがなくなります。

そういうことも踏まえて、「緑を増やそう」という呼びかけも積極的に行ったりしています。

【運営について】

養蜂作業

どのような形で運営を行っているのでしょうか?

NPO法人梅田ミツバチプロジェクトはただ「はつみつがとれてよかったね!」で終わりのプロジェクトではありません。

それを維持しないといけない。それには経費もかかるし、利益を生むことも必要になってきます。現在は収入よりもとにかく維持することが先であると考えているが、4年経ったのでそろそろ次のステップへ踏んでいく予定です。

運営については地産池消で、この場でとれたはちみつをできるだけ近くで協力して方々に賛助会員として料理やデザートとして使っていただいています。

そして、デザインを通して自分たちのやってることを広くわかりやすく伝えようと心掛けています。

メンバーはどのように集まったのですか? また、どんな人が集まってるのですか?

活動に賛同してくれてかつ、ちゃんと活動に来てくれる方なら基本的にウェルカムです。

集まってくださったメンバーは基本的に個々の人脈や呼びかけです。その中で賛同してくださった方が集まってるといった感じですね。

みんなそれぞれの仕事を持っていて、ヤンマー社員、プロのカメラマン、WEBデザイナー、建築家、イラストレーター、コーディネーター、テレビ局プロデューサー、大阪府職員など、本当に様々な分野で活動している方がいらっしゃいます。

そして、みんなが個人的に活動に賛同して参加してくださっています。

【今後について】

今後のビジョン、目指している方向性について教えてください。

活動することによって都市部に少しでも「緑を増やそう」「家庭菜園をやってみよう」と思ってもらえるようなムーブメントを起こすことができたらいいなと思っています。

そのため、梅田だけでなく色んなところに養蜂場所を作っていきたいと考えています。計画としてすでに何ヶ所か候補が挙がっていて、春から開始させようと思っています。

まだオフィシャルにはできないが、大規模でファームを作ってやりたいと思っていて、そこで農業体験や環境学習も行えるような養蜂場を作ろうと計画しています。

最後に後世に伝え残したいメッセージをお願いします。

はちみつを食べることは強要しません。

ただ、はちみつは砂糖に比べてカロリーが少ないし、身体に悪い成分も他に比べると少ないです。

要するに健康的な食材の1つです。

実際、ヨーロッパでは日本の50倍以上のはちみつ消費量ですし、そこまでとは言いませんがやはりもっとはちみつを食べる人を増やしていきたいと思っています。

また、「ミツバチが全滅したら6割の作物がとれなくなり、4年後には人類が絶滅する」とまで言われています。自分たちとそこまで関係がないと思っているミツバチですが、実はとても密接に自分たちの生死に関わっているんですよ。

だからこそ、「もっとミツバチ、はちみつを身近なものにしていきたい」
そして、「もっと手軽であり、安心であることを伝えていきたい」
そう思っています。

最終的には、ミツバチを自宅の庭とかで気軽に飼える時代になるとおもしろいなと思っております。

以上です。

小丸さん、この度はお忙しい中、取材を受けていただきありがとうございました。

この記事をご覧になって、
「もっとNPO法人梅田ミツバチプロジェクトについて知りたい!」
「もっとミツバチについて知りたい、関わってみたい!」
と思われた方は以下のページを一度ご覧になってみてください。

●HP:http://ume-pachi.jp/
●Facebookイベントページ(銀座ミツバチプロジェクト):https://www.facebook.com/ginzamitsubachi

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